鋳造(ちゅうぞう)とは、金属材料(鉄・アルミ・銅など)を融点よりも高い温度で熱して液体(溶融金属)にし、
型(鋳型)に流し込み、
冷やして目的の形状に固める加工方法です。
鋳造に使用する型のことを鋳型(いがた)といい、鋳造でできた製品のことを鋳物(いもの)と言います。
鋳造は、あたかも水のように自由な形状になることができるような液体となった金属(溶解金属)を型(鋳型)に流し込む加工方法
ですので、固体の金属に対して行う他の金属加工方法では難しいような複雑な形状を造形することができます。
鋳造加工は紀元前から行われていたと言われるように大変歴史のある加工方法です。
日本でも、古くから仏像や寺の梵鐘で鋳物を見ることができます。
現代では、自動車部品、産業用機械、家電製品部品や花ビン、置物、鉄鍋のような日用品にまで広く鋳物品が用いられています。
鋳造加工に用いる代表的な鉄材料、鋳鉄(ちゅうてつ)とは、炭素(C)を2.1%以上含む鉄の合金です。
炭素を含むことで融点が下がり、純鉄の融点が1530℃に対して、鋳鉄の融点は1200℃程度であり、鋳鉄は鋳造加工に用いられています。
鋳鉄には、炭素(C)の他にケイ素(Si)、マンガン(Mn)、リン(P)、硫黄(S)が含まれており、
これらの添加成分の比率によって特性が変わります。
鋳鉄の中でも最も一般的な「ねずみ鋳鉄」は、「凝固時の収縮が少なく、鋳造性が高く、振動吸収性があり、硬くても加工しやすく、
熱衝撃に強く、腐食に強く、耐摩耗性がある」
と言った特性を持っており、広く鋳造加工の材料として用いられております。
アルミ鋳物とは、アルミニウムを溶かして、砂等で作成した鋳型に流し込んで作る製品のことです。
アルミは融点が約660℃と低く、溶解が容易ですので、アルミ鋳造加工により、複雑な形・模様を作ることができます。
アルミ鋳造加工に用いるアルミ合金は鋳型の中での流動性が大変良く、型への充填がしやすく、
肉厚の薄い複雑な形状の鋳物を造ることができ、様々な部品に使用されています。
アルミ鋳物の特徴は、「アルミは鉄に比べ約3分の1の重さで軽い」、「アルミ鋳物は加工性に富み、様々な形に成形しやすい」、
また、「アルミは再生が容易でリサイクル性に優れいている」と 言った特徴も持っております。
溶融金属を注入して鋳物を作るための型を鋳型(いがた)と言いますが、鋳型で最も代表的なものが砂型です。
砂型には、鋳造用木型(木型模型)を雄型として鋳造用の砂で作った雌型の鋳型に直接溶融金属を注ぐ方式の生型(なまがた)と、
生型を乾燥して注湯する乾燥型がありますが、何れにしても、鋳造加工で複雑な形状を作る為には鋳型が大切な役割を担っております。
そしてこの重要な鋳型を形作るのが、鋳造用木型(模型とも言います)です。
従って、「如何に木型模型を上手に作るか」が、鋳造加工の要とも言えます。
言い替えれば、「木型模型が製造可能であればどのような形の金属も製造可能である。」とも言えます。
名西テクモは鋳造用模型メーカーとして40年余りの実績があり、
鋳造用模型のノウハウを熟知しております。